


住宅ローンの金利は約0.5%。今のところ、返済に困っているわけではありません。それでも、53歳になった今、「このままで大丈夫だろうか」と考えるようになりました。
残高は約1,800万円。毎月の返済は約9万5,000円。完済は2042年頃、69歳の予定です。60歳で定年を迎えても、返済はまだ続きます。
金利を下げるために自分で調べ、借り換えもしました。年間10万円のボーナス払いがなくなったことは、大きな成果でした。ただ、それで定年後の不安まで消えたわけではありません。
今回は「60歳定年後プロジェクト」の一つとして、私自身の住宅ローンを整理します。同じように、今は払えていても定年後が気になる方が、自分の返済計画を見直すきっかけになればうれしいです。
住宅ローンを借りた当初、定年後に収入が減ることまでは、十分に想定していませんでした。今、振り返ると、返済が続く期間と、会社員として今の収入を得られる期間を、もっと重ねて考える必要があったと思います。
毎月払えていると、どうしても目の前の家計を基準に考えてしまいます。私も現在の返済に困ってはいません。でも、「今の収入で払える」と「定年後も無理なく払える」は、別の確認が必要でした。
60歳から完済予定の69歳までは約9年あります。その間、どれくらいの収入を得られるのか。そもそも、69歳まで働けるのか。働くつもりはあっても、体力や健康まで予定どおりになるとは限りません。
そこに物価上昇も重なります。住宅ローンの返済額が同じでも、食費や光熱費などが増えれば、家計の余裕は小さくなります。私の不安はローンの金額だけでなく、返済を支える生活全体に向いています。
以前は、ろうきんの5年固定で、金利は約1.65%でした。コロナ禍に自分で情報を調べ、PayPay銀行の10年固定、約0.5%へ借り換えました。ここに書いている金利は当時の私の契約についての概数で、現在申し込める金利ではありません。
借り換え後も、毎月の返済はほぼ変わりませんでした。一方で、年間10万円あったボーナス払いがなくなりました。月々の返済を続けながら、ボーナス時に別に用意していたお金が不要になった。これは私にとって大きな変化です。
月々の金額がほぼ同じという前提なら、年間の返済支出は約10万円軽くなったと捉えられます。ただし、「毎年10万円減ったから、残りの年数を掛けた分がそのまま総節約額」とは言えません。
借り換えには費用がかかり、返済期間や将来の金利によって総支払額も変わります。当時の費用や借り換え前後の返済予定表をそろえて比較していないため、この記事では総節約額を断定しません。実感している成果は、年間10万円のボーナス払いがなくなったことです。
現在のPayPay銀行の案内では、借入時の事務手数料は借入額の2.20%(税込)です。例えば1,800万円を新たに借りるなら、事務手数料だけで39万6,000円。さらに登記関連費用や借換元の繰上返済手数料なども確認が必要です。これは現在の費用例で、私が当時払った金額ではありません。[出典:PayPay銀行・借入時の費用][諸費用の内訳]
私の固定金利期間は2031年に終了する予定です。気になるのは、その後の金利と返済額です。約0.5%が完済まで続くつもりで計画を立てることはできません。
PayPay銀行の現行の説明書では、固定期間の終了時に手続きをしなければ、自動的に変動金利へ移行します。残りの借入期間の範囲内で、固定期間を再選択することもできます。
変動へ移る場合は、固定期間満了の1か月前時点の変動金利の基準金利から、金利タイプ変更後の引下幅を差し引く仕組みです。固定を再選択する場合も、選んだ固定期間の基準金利と当初期間終了後の引下幅が関係します。自分の契約に適用される引下幅や団信などの条件を確かめることが大切です。[出典:PayPay銀行・金利変動リスク等に関する説明書]
今の新規借入向けの広告金利を見て、その数字が2031年の自分にも適用されるとは考えないようにしたいです。現行の案内と当時の契約条件を照らし合わせ、固定終了後の扱いを銀行に確認する必要があります。
また、PayPay銀行は、変動金利の返済額を5年間一定にする「5年ルール」や、見直し後の返済額を従前の125%までに抑える「125%ルール」を採用していません。返済額が急に増えないはず、と決めつけずに備えたいところです。[出典:PayPay銀行・5年ルールと125%ルール]
将来の金利は予測できません。そこで、金利が違うと返済額がどのくらい変わるか、比較用のモデルで計算しました。
前提は、現在の残高を1,800万円、今後60回の返済を毎月9万5,000円、年利0.5%、ボーナス払い・繰上返済なしとするものです。月末払い、月利は年利÷12とし、60回返済後の残高は約1,268万4,946円になります。
ここから2031年以降の残り期間を11年(132回)と置き、元利均等返済で再計算しました。表の金利は団信などの上乗せも含めた最終的な適用年利の仮定です。各金利がその後11年間変わらないものとし、諸費用は含めていません。
| 2031年以降の仮定年利 | 毎月返済額 | 年0.5%のケースとの差/月 |
|---|---|---|
| 0.5% | 約98,785円 | ― |
| 1.0% | 約101,520円 | 約2,735円増 |
| 2.0% | 約107,136円 | 約8,351円増 |
| 3.0% | 約112,944円 | 約14,159円増 |
| 4.0% | 約118,943円 | 約20,158円増 |
金額は円単位で四捨五入しました。実際の変動金利は途中で変わり得るため、これは将来の請求額や銀行の正式な試算ではありません。
なお、残高約1,800万円・月約9.5万円・2042年頃完済という私の情報は概数で、残高の基準日や完済月も特定していません。モデルでは残り期間を合計16年と置いたため、同じ0.5%でも再計算後は9万5,000円に一致しません。この差を金利上昇の影響とは扱わず、表では同じ残高・期間の0.5%ケースとの差を示しています。
3%なら、0.5%のケースより月約1万4,000円、年では約17万円の差です。収入が減った後にこの差を吸収できるか。金利の数字だけを見るより、自分の生活費と並べたほうが、準備することが見えそうです。
余裕資金を繰り上げ返済に回すか、NISAで運用するか。私も迷っています。低金利のうちに運用したほうがよいのか、それとも定年後の借金を減らすほうが安心なのか。どちらか一つを簡単に正解とは言えません。
NISAは運用益が非課税になる制度です。ただし、元本が保証される制度ではありません。2031年に返済に使いたいお金まで投資すると、必要な時期に値下がりしている可能性があります。期待する運用利回りを、確実な収入として返済計画に組み込まないようにしたいです。[出典:金融庁・NISAを知る][政府広報・NISAと投資リスク]
一方、繰り上げ返済をすると、そのお金を生活費として手元に戻すことはできません。利息の軽減だけでなく、病気や急な出費に使う現金が残るかも考えたいです。住宅ローン控除を利用している場合は、その影響も個別に確認する必要があります。
PayPay銀行の現行の商品要項では、ホームページからの一部繰上返済は手数料無料です。ただ、手数料が無料だから急いで返す、とは決めず、期間を短くしたいのか、月々の負担を下げたいのかを整理して相談するつもりです。[出典:PayPay銀行・商品要項]
前回は自分で調べて借り換えました。次に見直すときも、まず今の契約と返済予定を確認し、そのうえで他の銀行と比較したいと思っています。
[サービス内容の出典:モゲチェック公式・借り換え住宅ローン診断]
私がこれから進めたいのは、まず返済予定明細で固定終了日とその時点の見込み残高を確かめることです。そのうえで、60歳以降の手取り収入を控えめに置き、住宅ローンと生活費を合わせて毎月いくら必要かを計算します。
次に、金利が2%、3%、4%になった場合の負担を家計に当てはめ、足りない分にどう備えるかを考えます。繰り上げ返済や借り換えを選ぶ前に、手元に残す現金と、長期で運用できるお金も分けておきたいです。
年に一度は残高と家計を見直し、固定終了が近づいたら銀行に具体的な返済額を確認する。2031年になってから慌てて決めるのではなく、今から少しずつ判断材料をそろえるつもりです。
借り換えで年間10万円のボーナス払いがなくなったことは、今もよかったと思っています。その経験があるからこそ、次は定年後の収入まで含めて考えたい。69歳まで働けることだけを頼りにせず、収入が減っても続けられる返済計画を作る。それが、53歳の私の次の課題です。
制度・商品条件の確認日:2026年10月22日。実体験の金額は概数です。現行の公式情報は過去の個別契約条件を確定するものではありません。実際の金利・費用・手続きは契約書と金融機関の案内をご確認ください。